3/21 「インド洋縦断」

日付が変わるころに空港でチェックイン。セキュリティチェックはいかつい軍人が睨み付ける厳しいのが2度も行われる。時計や財布はおろか ベルトや靴まで脱いで金属探知ゲートでチェック。

このポルシェが1000人に一人当たる宝くじ売ってます。

空港内のデューティーフリーを冷やかすも、睡魔がどんどんやってくる。おあつらえ向きに 出発ゲートの待合所の椅子は一部がオットマン付きの寝椅子になっていて、搭乗まで一眠り。こんな無防備なコトができるのも治安に不安のないドバイならではのこと。

2:00に搭乗開始。機材はA320だが シートはリクライング角が深いだけでなく、バックサポートやフットレストも調整可能というデラックス装備。4割も埋ってない機内なので、シートを4列占有して熟睡。結局機内食もパス。
7:00になって ようやく起床(^^;)。朝食はパンケーキ他で充実。9:30定刻より1時間遅れで到着。
 

到着ゲートから降り立つと 日本人は私一人。入国審査でも独り旅の日本人ということで珍しいがられる。ツアーの出迎えは日本人のオバサンが一人。ホテルクーポンが入った封筒を渡され、すぐにホテルまでのタクシーに案内される。詳しくはホテルのツアーデスクが迎えてくれるのでそちらで聞いて欲しいとのこと。

ホテルまで 南国の風を浴びながら1時間のドライブ。日差しは強いが湿気が低いのか暑さはあまり厳しくない。途中の丘の上で土砂振りの雨。
運転手さんいわく、「ここは毎日この時間には雨になる。その雨でお茶が育つ」んだそうな。地方都市くらいの規模の首都ポート・ルイスを抜け島の西海岸のホテルに到着。

ホテルまでの道すがら。平地にポコン、ポコンと岩山がでてます。
 

ポートルイス界隈
 

ホテルに着いたのは11:00過ぎであった。だが空港での話と違いツアーデスクの出迎えは特になし。しかたなく自分でチェックインをすると、フロントから「ツアーの資料です」と封筒を渡される。これもオプショナルツアーのカタログであった。

  ホテルのプール
 

部屋に荷物を置き、部屋をチェック。窓からはインド洋が広がる広くて快適な部屋。


ホテルの部屋
 

このツアーでのホテルの扱いがイマイチ掴めないので、レセプションのアマンダさんに一通り説明を受ける。朝食・夕食とビーチアクティビティなど全てがセットになっているので無料。ドリンクやキオスクでのスナック、昼食、ダイビングは有料とのこと。

お世話になった アマンダさん。
 

オプショナルツアーの手配もできるとのことで、早速 木造帆船「イスラ・モーリシア」のツアーを手配してもらう。明日9:30出航でタクシーでの送迎も手配。

昼食をサーフガーデンというプールサイドレストランで摂る。チキンバーガーにアイスティーにTAXで450ルピー(約2000円)。かなり高価な昼食である。ツアーには昼食代が含まれていないのでこれは考えところ。

リゾートのランチはやっぱり高価
 

早速 ビーチに出てみる。白い砂浜がホテルの両サイドの外にも延々と続くが、水の中はスグにサンゴや岩場になっている。泳ぐにはもうちょっと砂浜が沖に続いて欲しいところ。岩場のアチコチに雲丹がタクサンいる。後で聞いてみたが、「アレを食おうというのか??」と 驚かれてしまった。食えるかどうかは解らないがこちらでは食べる習慣がないらしい。

  プライベートビーチはこんな感じ

夕焼けが始まる頃、「ビーチフットボーーーール」の掛け声がかかる。ホテルがいくつも用意しているミニイベントの一つ、砂浜でのミニサッカーの参加者を募る声だ。ビーチハウスでタオルやアクティビティのレンタルを担当している若いホテルマンたちとお客との和気藹々としたサッカーが始まった。

私にも
「ムッシュ ナカタ!  いっしょにやろう! 上手いんだろ??」
と 妙な形で誘いがかかる。
彼らにとって一番ポピュラーな日本人は「ヒデ・ナカタ」らしい。
 

ホテルの周辺は原っぱが広がる田舎道。ホテルの近所に小さな雑貨屋がある程度で、街歩き好きにはちょっと物足りない。

夕食はバイキング形式。いちおうドレスコードがあり、短パン+TシャツはNG。
料理のジャンルは イタリアン、フレンチ、インド、中国とバラエティに富んで充実。
鉄板焼きのパフォーマンスや、熱々スープなど高レベルの食事である。ただしデザートのケーキはイマイチ。味ももったりと重く、はっきりいって「田舎っぽい」。
 
 

さて、ここまで 一人も他の日本人客に会っていない。フロントの話では他に2,3組日本人客がいるとのことだったが。アジア系の人に話しかけてみるが、マレーシアやシンガポールからやってきた華僑?だった。

日暮れてから、ビーチに出て星空を見る。天の川が水平線から天頂にのぼっていくのまでもが見える。うっすらとマゼラン星雲まで・・・・来てよかった。
 
 
 

3/22「碇を揚げて帆を広げ」

中東を遠く離れたココでも 衛星放送のニュースが戦争を伝えている。同時に世界各地での反戦集会の盛り上がりも伝えられる。

7:00 朝食もバイキング形式。たっぷりのフルーツに各種のパン。チーズの品揃えがイマイチな以外は卵料理、ハム、ソーセージにシリアルETCと充実。ここでしっかり食べておけば昼食なしでもOKかな??

9:00 タクシーにピックアップ。ホテルから北の小さな港町グラン・ベまで約30分のドライブ。運転手さんと世間話アレコレ。こちらのPCはモニター付きのフルセットで25万円くらいして 非常に高価とのこと。自動車メーカーは三菱がパリ・ダカールラリーでの実績で人気とのこと。

が、運転手さんの勘違いで「ホテル・モーリシア」に着く。目的地は「イスラ・モーリシア出航桟橋」なのに、ただちに引き返してもらってなんとか間に合う。

  湾内停泊中
 

木造帆船「イスラ・モーリシア」での1日ツアー、料金は1719ルピーという中途半端な額。桟橋から小型ボートで船に向かう。甲板では船長以下船員さん総出でバンジョーなど演奏して歓迎。

出航前に船長から船内での注意と今日の航路、船の由来などが解説される。
船は全長32mの小ぶりな木造船。建造は19世紀半ばのスペインでインド−スペイン間の貨物船だったそうな。これを改装して貨物室にエンジンや台所など追加してあるとのこと。

今回の乗客はドイツからの団体旅行客17人、ロシアの新婚カップル、そして私という多士済々?なメンバー。

グラン・ベ湾を出るまではエンジンで機走。エメラルドグリーンの海が深さをまして真にマリンブルーに変わる。マリンブルーそのものが目の前に広がる。

船員さんたちがキビキビと働いて帆を上げ、エンジンを停止。風と波の音に包まれてノンビリとクルージングのはじまりはじまり。
このツアーにはドリンクと食事がついているのだが、船員さんが次々にドリンクをサービスしてくれる。アルコールに強くないのでもっぱらソフトドリンクのみ。

ドイツ人の3世代の家族連れには、まだ1歳そこそこのボウヤがいて、当然この船一番のVIPとなりみんなの人気者。お母さんも若くて美人。

帆走をはじめてしまうと 船員さんが賑やかにギターやバンジョーを演奏。みんなが知っているポピュラーな歌をたのしく合唱(^^)。

2時間ほど帆走して、静かな入り江に入る。ここでシュノーケリングとのこと。残念ながら15分だけの時間は短いが、イカの群れ、ナポレオンフィッシュなど魚影たっぷり。

さらに1時間の航海で別の入り江に。砂浜でのサンバーンタイム!だそうだが、シュノーケリングもないので船上で船員さんたちと船の話をあれこれ。船長に日本からのガイドブックにこの船が乗ってるコトを教えてあげると、たいそう喜ぶ。

船には1/3ほどの人も残って思い思いに日向ぼっこ。

ビーチ組が戻ってきた時点でランチタイム開始。鶏に魚、サラダを1プレートに載せてお代わりし放題。焼いた鶏も魚もジュワっと旨みが広がってとってもおいしい。ワインやジンも飲み放題で盛んに勧めてくるので、ワインを少々。

「さぁ 帆を揚げるぞーーー!」

帆に風をはらんで 午後の海をゆっくりと帰途につく。ワインにジンがどんどん振舞われて、ドイツ人一家とカタコト英語で世間話。まだ若いお爺さんは以前神戸を訪問したことがあるとのことで、盛り上がる。
 

「また 旅しような!!」と 別れのあいさつ

4時過ぎにグラン・ベに帰港。いやぁ リゾートしたなぁ(^^)。

迎えのタクシーが「ダイヤの免税店寄ってみませんか?」とセールスするので、寄ってみたが・・・、綺麗なダイヤが3万円ぐらいからで 素人目には安いんだか高いんだか全然見当がつかないのでとりあえずパス。見てるだけーで出て行く。

タクシーは往復で600ルピー それなりにかかってるなぁ。

さて、ホテルのロビーは入って右手にフロント、左手にレストランとなってて、レストランへの途中に各旅行会社の出張ブースがあるレイアウト。
この日初めて私のツアーの会社に担当がいるのを見つける。吉川ひなのを インド人にしたような美少女。かなり若いように見えるのだが、実際の年齢が判別できない。

えらく上品かつ丁寧な英語で自社の扱うツアーを説明してくれる。この島では観光潜水艦ツアーもあるとセールスしてくれるのだが、かなり高価なのと、潜水艦の中に乗り込むより船そのものを見たいのでパス。

部屋で一休みして、夕食へ。料理のジャンルは変わらないが、昨日とは違ったメニューがずらりと並ぶ。モーリシャス風BBQ(ニョクマム+焼肉タレ?)を炎を吹き上げてパフォーマンスしてたり、飽きさせない工夫をこらしている。

今日のケーキは パッションフルーツムース、スパイス入りカフェムース、ミントムース、ガトー・ショコラ。ムースにもっと軽やかさが欲しい。

CNNでのニュースを見ながら 爆睡・・・
 
 

3/23「ビーチサイドホテル」

うだうだと9時起き。バスタブの排水栓が壊れて、水を貯めるのが手間取る状態だったのをフロントに相談して、ついに部屋を交換。バスタブに浸かれないとねぇー。

朝食を済ませて、10:30ホテル前のビーチへ。砂浜でウダウダしたあと、11:00からボートでのシュノーケリングへ。申し込みへ行くと
「お一人? 二人の方が楽しいのに」
と余計なお世話を言われてしまう(^^;)。ボートはエンジン全開で10分ほどの沖合いにでて、シュノーケリング。水温はちょっと冷ためだが、ここも沸き返るように魚がいる。
45分タップリと楽しんでボートにあがる。
「パラセイリングはどう? 別料金は700ルピーだよ」

うーん3500円はちょっとなぁ・・・とパス。

ビーチに戻り木陰で のんびり風に吹かれながら読書。
沖合いでは水上スキーが横切り、さらに遠い沖を貨物船が悠々と渡っていく。

ビーチサイドハウスのレストランから時折ギャルソンやメイドが ドリンクやスナックの注文を聞きにやってくるので、ビーチチェアに寝転がったまま飲み物もランチも食べれてしまう。ゴージャス、ゴージャス。

午後になって 水上スキーにチャレンジしてみた。浮力のあるスキー板をつけ、ボートで引っ張られ、立ち上がろうとすると・・・バランスを崩して水面を転がってしまう(^^;)。3回チャレンジしたものの1度も立ち上がるコトすらできず。

前のイタリア系のお爺ちゃん、私と同じく初めてのチャレンジだそうだが、見事に立ち上がり、スキーで海岸沿いに一周して戻ってきた。「海軍で鍛えたからな」と私よりたくましくぶ厚い胸板を反らしてみせる。うーんカッコイイ!!

今日は館内探索も兼ねてサウナ・ジャグジーにマッサージにも挑戦。
サウナに隣接するスポーツジムは鍛えたい部位をピンポイントで鍛えるマシンや、有酸素運動を背筋で行えるボート漕ぎマシンなど下手なフィットネスセンターよりも機材充実。

サウナ・ジャグジーは20m四方ほどの部屋の片側に3つのジャグジー、反対側にスチームとドライのサウナが2つずつという配置。サウナは5人程度が入れるくらいの小ぶりのもので、ドアはスモークガラスなので、外からは中は見えにくいが、中からは外が良く見える。スチームは熱すぎだが、ドライは逆に50度程度で温め。

ドライサウナで ノッティンガムからきたというオジサンと世間話。シェフィールドに行ったことや、イラク攻撃のことなどアレコレと。

マッサージは90分で1000ルピー。インド系のえらい美人が担当してくれる。かえって気恥ずかしい。マッサージそのものはアーユルベーダ系というかリンパ系というか、香油を使ってリンパ線や筋肉に沿ってマッサージ。身体がほぐれ、リンパ流が促進されて老廃物が出て行くのだそうだ。いやぁゴクラクゴクラクーー。

暮れなずむ印度洋
 

ビーチサイドには 「今日のホテルイベント」が貼りだされていて、夕食前の時間ならプールサイドバーがドリンク半額でスナック無料とのこと。せっかくなので試してみることにする。ツマミはカリフラワーのフライやチーズボールなど予想外に手の込んだもの。頼んだのはこの島特産のグリーンアイランドというジンのソーダ割り。このジンかなり美味しいと思う。しかし半額キャンペーンの実態は私にとっては困ったモノだった。それは半額の値段で1杯分のめるのではなく、1杯の値段で2杯分飲めるという・・・ちょっと試す積もりだった私にはズシンとアルコールが効く事態になってしまった。

今日の夕食の目玉はシシカバブー。焼きたてでうんまいーー。

夕食後、明日はタクシーで島内観光をしようと レセプションで予約。1500ルピーで交渉成立。
島からの絵葉書を出す。

とある会社のレセプションとして モーリシャスダンスの夕べが開催されてました。
 

つづく